仮想私事の原理式

この世はワタクシゴトのからみ合い

FEMを知らない人に説明してみる


 自分は有限要素法という数値シミュレーションの一種を研究している。
 有限要素法(FEM)とは何かというと、これがなかなか自分には説明しにくい。

 同窓会でもそうだったが、理系の人じゃないとなかなか理解してもらえない。というか、理解できるように説明ができない。しかし、それはそれで少し寂しいので、あまり縁の無い人にでも解るようにトライしてみる。

 よく目にするところだと、車のCMとかでやってる衝突実験で、車を網目状に区切ったようなグラフィックが出てきて、それが車が潰れる様子とかを表現してたり。あれはコンピュータで計算をしてCG(?)にしているのね(多分)。そのコンピュータの計算というのが、いわゆる数値シミュレーション。


……。


……やっぱり解らんなぁ…。


 世の中で人間が受け取る世界は、だいたいアナログ(連続体)である。
 アナログっていうのは、情報量がバカデカイ。というか、取ろうと思えば無限に取れる。実数に切れ目がないようなもの。0.999999……と無限に細かくとっていくことができる。もうね、ベタ〜っと続いている。これがアナログ。
 ただ、コンピュータには限りがある(というか人間にだって限界がある)から、そんなに細かくとってられない。0.999999(適当)くらいで、もういいじゃない。無限に細かく取らなくたって、十分だよ。ある程度の固まりで区切って、それが何個分あるか、と考えたほうが楽だし、情報としての整理もしやすい。それがデジタル(だと思う)。


※ 余談だが(最近多いな)、アナログ時計って言っても、秒針がカチカチ動くタイプの秒針に関して言えば、デジタル時計なんじゃないかなぁ…と思ったりする。


 FEMも、本来はベタ〜と連続で存在しているものを、そのままは無理だから何個か(とはいっても数千〜数万個だったりするが)の固まりに区切って、固まりの中は多分こんな風に変形するだろうというルールを作っておく。そうやって計算しやすいようにしてから、どんな風に潰れるかとか計算しましょ、ということなのだ。
 ポリゴンの寄せ集めだって、ちゃんと人間に見えるのと同じ原理かな? ファミコンのマリオだって、どう見たって滑らかじゃなかったけど、ぎりぎりマリオっぽくみえたじゃない?(3では随分改善されてたけど)
 もちろん、細かい方が現実に近づくけど、それだけ、固まりを細かく多くしなくちゃいけないから計算が大変になる。でも、本物に近づく。


……。

……やっぱり、わからんかな。


自分がやってることをうまく説明できないって、なんかちょっと寂しいなぁ…。



上記の説明を信じた結果、なんらかの被害・恥をこうむったとしても、筆者は一切責任は負いません。あしからず。