仮想私事の原理式

この世はワタクシゴトのからみ合い

初富士山 - 一日目 -

 行ってきました。ちょっと、そこの富士山まで。
 4時半起床。5時37分最寄り駅発の電車に乗る。6時前の電車に乗るなんてどうかしている、と思ってたら、後ろから声を掛けられた。仕事に行く友人だった。どうかしている。
 写真撮られた。出発前のまだ元気な貴重な一枚。

動機

 そもそも富士山に登ろうと思ったのは、2月にさかのぼる。
 2009年になって、一ヶ月くらい経ち、遅ればせながらもようやく「今年の目標」を立ててみようと思い立った。そのときに思ったのが「どこか日本的名所に行きたい」ということだった(他にも「英語の勉強する」「プログラムの勉強する」「電子工作する」とか立てたけど…)。何故そんな目標になったかといえば、実行力のない自分への対抗策だ。「自分で目的地を決めて、実際に行く」という行動を完遂させたかった。幸いにしてお金も少しはあるし、独り身だから身軽だし、一番動きやすい時期ではあった。「日本的名所」というのははっきり言ってオマケだ。富士山を目的地にしたのは身近な人が結構行ってるし、「日本人なら一度は」と思っていたから。実際のところ、富士山に行くのは非常に簡単だった。だって、新宿から直通のバスが出てるし(^^;

話戻って

 7時50分くらいに新宿からバス発。
 席が一番前だったが、バス添乗員さんが吹石一恵似の美人さんで出だしイイ感じ。と思っていたら、SA後に添乗員がおっちゃんに入れ替わり、テンションは下がった。しかし富士山が世界遺産登録失敗して恥かいた話やら高山病対策の話なんかは面白かった。
「簡単に登れる山じゃありませんから! この中の3分の1はダウンします!」 さんざん脅された。

 11時くらいに富士山五合目着。既にちょっと空気が薄い…かな? 補給食として持ってきたアンパンの袋が膨らんでいて、またテンションUP

 バスでも説明があったけど、この時期、富士山には毎日5千人が訪れるらしい。確かに、富士山、大渋滞である。

 人が多く訪れるというのは、人にとって比較的登りやすいからだと言える。でも、それは人の手が入っているからなんだよね。そもそも5合目まで車で行けてしまったり、山のあちこちには落石防止用に手が加えられている。「富士山で人が死んだから」? 富士山は元来そういう山なんでしょ? そう簡単に登れないことが「自然」の証だったんじゃないの? 決して観光に適した場所ではなく、だからこそ修行で登る人がいたんでしょ? 今現在でも足を踏み外せば簡単に命を落とせる環境ではあるんだけど(岩場とか結構危ない)、人の手が入ってなければ、登山客は10分の1くらいになるんじゃないかと思う。
 富士山、遠目には綺麗だけど、近づくと結構ボコボコ。いろんな意味で。今回登って「富士山は自然遺産にはなれないだろうな」と思った。富士山は日本人にとっては意味のある山だし、遠目には綺麗だけど、冷静に見れば「日本で一番高い火山」てだけで、他に特に売りがない。しかもここまで観光用になってしまうと…自然遺産にしていいの?と思ってしまう。
 日本で一番高い山で、形もなかなか綺麗で、日本人は今も昔も富士山を愛してきた。別に自然遺産にしなくても、そのままでいいと思うんだけどな。「富士山を世界遺産に!」という運動が、他人に認めてもらわないと価値を見出せないという、日本人の卑屈な発想の現れでなければいいな、と思わずにはいられない。
 ただ、自然遺産の件で「汚い」と言われて、環境美化が始まったのは良かった。現状でもトイレ付近は十分臭かったが、それ以前はもっと臭くてゴミも多かったってことか。富士山、本当に大事にされてたの?



 富士山7合目くらい。

富士山で飲む、富士山の銘水はうまかった。地元のベイシアで買ったやつだけど。ゴミはもって帰ります。

 17時くらいに8合目の山小屋に到着。 畳1畳に2人くらいの割合で押し込まれる(しかも男女区別なし)。夕食はカレー(コンビにで売ってるようなやつ)+水350ml。多分、富士山価格で1500円くらいするんだろうなぁ…。しかしこの状況で食うカレーはウマい。頭痛がしてたので風邪薬を飲み、18時就寝。しかし後から来る客がうるさくて、ほぼ眠れず。少しは気を使えよバカタレ。能天気に喚きながら入ってくんじゃねえよ皆さん寝てらっしゃるのが見えねえのかバカタレ。