初富士山 - 二日目 -
前日の18時に就寝して、翌日の1時に起床。全然、眠れていないんだけど。決して、一畳2人の寝床のお隣さんが女の子だったからでは、ない(壁際だったので、ずっと壁を向いて寝ていて、左半身が痺れた…)。
深夜2時に山小屋出発。真っ暗な中、崩れやすい坂道を上る。ヘッドライトを装着していたが、こんだけ人が多いと他人の光で十分だったりする。頂上から8合目くらいまで、ヘッドライトの列が続いていて、これはこれで壮観。つーか、下のやつ、ライトを上に向けんな# ふと思いついて、中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」を心の中でエンドレスループさせながら進んだ。ガイドさん以外は、テールランプは装着してなかったけど。
それにしてもさすが富士山。星空が素晴らしい! 星が塵のように沢山見える。どこぞの写真で見るような夜空。流れ星も3個見た。素晴らしい。我が地元でもこうはいかない。ご来光を目指してたけど、こんなオプションがあるとは思わなかった。写真に撮れなかったのが残念(取れるだけのデジカメ知識がなかった)。
4時ごろ、ついに登頂!
黙々とうつむきながら歩いていて、止まっているグループを追い抜いたら、そこのグループのガイドが
「おめでとうございます、頂上です」
え、ここ!?
というか、いつの間にか通過!?
うちのガイドさんが、そのすぐ後に「頂上です」と言っていたが、みんな既に知っていたのでいまいち盛り上がらなかった(^^;
ご来光までまだ時間があるので、休憩所でカップヌードルを食べる。普通の日清カップヌードルだが700円した。多分日本一高い。事前に話を聞いたときはアホかと思ったが、頂上記念に手を出してしまった。お湯が若干ぬるく感じたのは、低い気圧のために100℃より下で沸騰するからか?
頂上から見る景色はなかなかに壮観。雲海がすごくて興奮した。帰ってから写真を見たら、雲海の写真が異様に多かった…
この日の雲海っぷりはかなり良かったらしい。
近くの人に写真を撮ってもらったが、影絵状態。
いいんです。主役は雲海です。
出た。雲海から出る太陽は初めて見た。とりあえず、拝んでおいた。
日本一高い郵便局。実は今年が100周年記念だったらしい。記念の切手を販売してたが、ツアーの時間が押してて買えず…無念。つーか、ここに来るまで全然知らなかった。もっと先に言っとけ。
富士山の気象観測所。プロジェクトXでやってたような、なかったような。
富士山の最高ピーク、剣ヶ峰。皆ここで証明写真を撮りたがるので、20分くらい並ぶ。写真撮ってもらったら、下の方の「三七七六米」が指で隠れてしまった。顔が膨れて見えるのは、気圧のせいです。多分。
7時ごろ、下山開始。
下山が、これまた結構きつい。坂道を下っていくわけだが、角度が結構急で、おまけに滑り(崩れ?)やすい。あちこちで人が転んでいた。転んで後頭部を打って、キャタピラ付きの運搬車で運ばれている人もいたし。ミドルカットのトレッキングシューズを買っておいて良かった。4000円くらいだったけど、役目は十分に果たしてくれた。1万円くらいのと迷っていたら「これくらいでも十分ですよ」と言ってくれた店の兄ちゃんに感謝。ローカットの靴だったら、5回は捻挫している。
6合目付近で「富士登山アンケート」をやっていて、普通なら見向きもしないのだが、「水サービス」に釣られて記入。水500mlで300円〜500円の富士山で、水は貴重だ。アンケートでもらえるなら安いもん。
10時30分、5合目到着。 無事生還。苔桃ソフトの甘さが染みた。
ガイドさん
5合目到着少し前に、しんがりスタートしたガイドさんが僕を追い抜いていった。この後、またすぐ次のツアーのガイドをするらしい。つまり、また本日中に8合目まで登るのだ。しかも後で添乗員さんに話を聞いたところ、このガイドさんは10日連続でガイドをしたことがあるらしい。山男恐るべし。黒地に緑ラインのスポーツタイツは伊達ではない。素敵なガイドのおっちゃんだった。一緒に写真を撮ったが、撮った人の操作がよろしくなくて残ってなかった。残念。
富士山登山を終えて
お鉢巡りをしながら一緒になった人とも話したけど、富士山で重要なのは「高さ」なんだなーと思った。
雲海などの富士山からの絶景は、富士山の高さあってこその眺め。逆に言えば、富士山自体はそんなに緑が豊富でもないし、綺麗でもないし。むしろ、いかにも火山。修行僧がいたら似合いそう。
そういう意味では、多少なりとも危険を伴う「山登り」をしたのは今回が初めてだったなぁ。5合目からで、ガイド付きで、安定した天候の中だったけど、それでも高尾山では得られなかった充実感が、やはり在る。
その他、今回の富士登山の後に残ったもの。
- 日焼け
日焼け止めクリームをこれでもかと塗りたくったが、負けた。富士山ではやはり紫外線が強いのか? 目も痛い。帰り道の温泉が、かなり染みた。
- 足の水ぶくれ
靴ずれ。しかし前日に買った靴であることを考えれば、一箇所で済んでむしろ良い方だった。というか富士山に登れば、履きなれていても靴ずれの一つや二つはできそうな気がする。
- 金剛杖
唯一手元に残った記念品。苦楽を共にした仲。実は岩場登りのときはけっこう邪魔だったりする。でも他のところでは頼りになった。あると心強い。でも次があったら買わない(^^;
反省
- 出会い
特になし。添乗員さんの連絡先を聞けるだけのポジティブさが欲しかった。
- 携帯電話
携帯電話は命綱なのでバッテリー切れにならないように注意しなければならないが、登山中に電話が掛かってきたりメールしちゃったりで、下山時にはギリギリになっていた…。バッテリー補充装備は必須だ。
- デジカメ
今回、デジカメは携帯ので間に合わせた。SH03Aは8Mカメラなので十分かなと思って。と思ったら、僕が使いこなせていなかった…基本の段階で。帰ってから気付いたが、すべてVGAサイズで撮ってしまったため、十分な画質を得られていない。せっかくの8Mカメラも意味がない。ああ、御来光がぼやけている…これはかなり悔しい。
さらに携帯電話と併用してしまったため、バッテリーが危ない(^^; 携帯電話とは別のデジカメ&その練習は必要かもしれない。